行雲流水

気ままに撮影をしています。

相棒 大和 episode1

4、躾


つづいて、泳ぐ事を教えた。
水は怖いと思わさないよう、最初は足の届く所から序々に慣れさせ、深い所へと心がけたが、
大和、飛鳥もブリスの後ろを追いかけて水に躊躇なく入った。

生まれて初めての犬かきは、お世辞にも上手とは言えなかったが、
ブリスの後を付いて2~3回泳いでいると、徐々に泳げるように成った。

水に対する恐怖心と言うのは特に無かったようだ。


003-31.jpg


 猟を行うと、犬に追われた猪や鹿は泳いで逃げる事もあるので、
泳ぐ事も猟犬にとって重要な事だ!

「猟犬に追われた鹿は、ダムを泳いで対岸へ逃げる。」と言った光景を見かける事もある。
水遊びは、大好きになったようで今では、魚を見つけると追いかける程だ!


003-32.jpg


生後5ヶ月と言えば仔犬の社会では、人や犬に慣れさす訓練を行う時期で、
「犬の幼稚園」や「パピートレーニング」と言った事をする時期だが、
大和には全く関係の無い世界だった。

この時から既に、ブリスと一緒に猪、鹿を追いかけ、命を賭けた闘いの場に身を置いた。
同世代の犬と随分かけ離れた世界だ。

勿論心のケアーは十分と行い、私と寝食を共にする事で心の絆を高めて行った。

私が、外出すると帰宅するまで、玄関横の縁側でブリスと座って私の帰りを何時間も
待っている姿を見ると、愛しく思えてくる。

私が帰宅すると、ストカー大和と言う程、私の後をくっついて来る。
特に困っているのは、トイレと入浴。

入浴時には浴室のドアを開けて入って来る程だ。
そこまで、後を付いて来なくてもいいと思う。


003-33.jpg


“破壊魔”と言う言葉が大和にはぴったりだ。

「最初はソファーをビリビリに破り、つづいて、テーブルの柱を破壊し、
娘がバイクの免許を取得した祝いにプレゼントした新品のヘルメットを潰し、

家のドアを潰し、窓を2枚破壊し、デジイチを破壊し、

挙句の果てにはランクルシートをボロボロに噛み砕き、
ボンネットから天井に登ったり降りたりして遊んで、ボンネットと天井をボコボコにしてくれた!」

この時は、流石に心が折れそうになったけど、どうにか乗り越える事が出来た。

今は、してはいけない事を理解しているので破壊される事は無くなった。
お陰で財布が少し重たくなった。

生後9ヶ月にもなると山での殆どの命令は聞くように成った。
猟犬の訓練で、親方の命令は絶対だ。

003-34-1.jpg


如何なる状況下に於いても絶対服従これが出来ないと一緒に猟は出来ない。
その為の訓練として取り入れたのが、倒木を利用した1本橋歩行 や 崖から崖へのジャンプ

003-34-2.jpg


「親方が飛べと言えば、飛ぶ。行けGoと言えば、行く。」

己の恐怖を乗り越え、親方の命令を聞く事で信頼関係をより強固な物になった。


003-34.jpg


そして、決断の時が来た。

それは、飛鳥との別れだ。

大和は猟犬の訓練を受け、少しずつでは有るが成長している。
飛鳥には日々の基礎訓練は一緒に行っていたが、猟犬としての訓練は途中でしていない。

なぜならば、大和を訓練するだけで精一杯だったからである。
11月15日から猟期が始まる。猟期が始まると、ブリスと大和を連れて狩りに行く。

飛鳥は一人で留守番。

来る日も来る日も・・・ そう考えると飛鳥が可哀想に思え、
知人に「環境の良い所で、飛鳥を育てて頂く方を探して欲しい。」と頼んだ。

11月20日に新しい親方に会った。
私のこだわりは、「飛鳥を自然の中で育てて欲しい事」その環境を見た時、心は決まった。

「ここしかないと!」

その環境は、自然豊かな10ha(約3万坪)の土地に湧水が至る所から湧き出し、
自宅裏庭には広々とした斜面がありある。

ここなら飛鳥は、最高の環境で生活が出来き、幸せに暮らせると思い決断した。
新しい親方は一人暮らしで、飛鳥を我が子のように育てて頂いている。

それに、1ヶ月に1度はブリス、大和を連れて会いに行けるので、私も幸せだ。


003-35.jpg


そして、本格的な狩猟シーズンに突入した。

1年目。
破壊魔大和が加わった事で、ブリスは随分と楽が出来るようになった。

「ブリスが捜索活動を行い、獲物の臭いを捕り、追いつき獲物を止め、
そこへ大和が追いつき破壊する・・・」と言ったように。


003-36.jpg


2年目。

大和はブリスから沢山の事を学びメキメキと成長して行った。

ブリスと足の速さは同じ程になり、益々大和のパワーが増した事で狩猟時間の短縮が
出来るようになった。

ブリスは多くの怪我を乗り越え今日まで来たが、大和は恵まれた体格と、ブリスと言う
強い師匠のお陰で沢山の事を学び、ブリスが全戦で戦っていたので、怪我と言う怪我をしないで来られた。

幸せだと思う。

そして、3歳に成った今、単独で狩りを行えるまでに成長した。


003-37.jpg




つづく


ブログランキングに参加しました。

ポチっと して頂けると
      つづきを掲載しようかなと思うキーボードを打つ手に力が湧きます。 

写真 ブログランキングへ
  1. 2013/01/18(金) 00:00:00|
  2. フィクション
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

プロフィール

mahoroba

Author:mahoroba
行雲流水ブログへようこそ!

人生の後半は「行雲流水」のごとく
穏やかに生きたいと願いを込め
ブログのタイトルと致しました。
よろしくお願い致します。

メールはこちらへ
mahoroba637@yahoo.co.jp


このブログの著作権は
管理人にあります。
転載等を一切禁止します。

訪問ありがとうございます

カレンダー

12 | 2013/01 | 02
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

最新記事

カテゴリ

訓練(躾) (45)
妊娠出産子育 (121)
相棒 (33)
ブリの庭 (55)
ドックラン (96)
飛鳥の庭 (87)
フィクション (32)
自然・風景 (110)
その他 (100)
カレンダー (16)
初めまして (1)

月別アーカイブ

最新コメント

リンク

☆ このブログをリンクに追加する

検索フォーム